2011年3月9日水曜日

Retinette IB


もう帰る間際なのでカメラは増やすまいと固く誓っていたのですが、
ドイツコダック製であるRetina 1bの描画があまりにもよかったので、もう一台集めたいなと思ってました。
そんな時、Retinaの廉価版であるRetinetteシリーズを発見。Retinette 1Bという露出計が内蔵されたタイプです。
廉価版で、市場に流通していた量も多く、価格も他のドイツコダック製のカメラに比べたらリーズナブル。




s201100308DSCF3420

一眼レフはちょっとしたお散歩用にしては重いので、そこそこ高い描画力をもつコンパクトカメラがあればなと思ってました。
それにISO400でもギリギリ耐えうるシャッター速度を備えたものがないかなと探していたらRetinetteに出会いました。
シャッター速度はBから1/500。60年代のカメラとしてはなかなかの高スペック。
さらにゴッセン社製のセレン光式露出計が埋め込まれており、廉価版なのに贅沢な仕様になっています。


 

s201100308DSCF3428

レンズは名レンズを輩出しているローデンシュトック(Rodenstock)製のレオマー(Reomar) 2,8/45mmでこれまた贅沢。
シャッターユニット部分はとても複雑な構造になっており、とても40年以上前のカメラとは思えない。
絞りと露出計は連動しており、上の写真の黒いバーでファインダーをみながら調整するようになっています。
さらに露出計はフィルム感度とも連動しており、500(黒字)とDIN(赤字)の間にあるギザギザボタンを押しながら設定します。
ピント合わせは目測ですが、ゾーンフォーカスに近い作りになっています。

 


s201100308DSCF3430

セレン光露出計部分のアップ写真。ちょっと見にくいですが、目を凝らしてみると「GOSSEN」という文字が見えます。
ゴッセン社の露出計は単体品でも結構な値段がするのに、それが惜しげもなく使われているなんて信じられません。

 


s201100308DSCF3438

軍艦上部には機種名であるRetinette IBが刻まれています。Retinaは筆記体ですが、Retinetteではブロック体ですね。
こういう金属に刻まれたロゴって古いカメラ独自のもの。格好いいですね。物欲を満たしてくれます。
その右斜め上に見えている突起物はシャッターボタンです。フィルム巻き上げの部は軍艦の底部分にあります。

 


s201100308DSCF3441

ファインダーをのぞいてみたところ。大きくて明るいです。白枠はフォーカスフレームです。
その白枠の下の部分、真ん中がこんもり山のようになっており、左右が少し切れて黒くなっていますね。
ここで露出計の針が動くようになっており(暗くて針は見えませんが)、針が中央に来るように調整してあげます。
ピント調節時には被写界深度のこともあるので、露出決定、つまり絞り調節だけでなくシャッター速度にも注意が必要。
特に被写界深度の深い写真をとりたい時、ついつい忘れてしまいます。




作例はまもなく出来上がる予定。
一体どんな絵が出来るのか、今から楽しみでなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿