2010年12月18日土曜日

Weimar Lux nova -DDR時代の露光計-


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最近eBayデビューしました。eBayは欧米ではポピュラーなオークションサイトで、日本だったらヤフオクみたいなものかな。
まずオンラインでIDを取得し、その後それを解除するためのキーが後日郵送で送られてくるという風に登録します。
フルマニュアルカメラに欠かせない露光計が前から欲しかったので、早速eBayで探してみることにしました。


露光計は新品だと凄まじく高いので手が出ません。中古でもセコニック等のブランド品は結構いい値がします。
カメラがDDRなら露光計もDDRがいいなと思っていたら、Weimar Lux novaという製品を見つけました。
出典元はドレスデンのカメラ屋で完動品とのこと。値段も手頃な12ユーロだったので注文してみることにしました。
eBayではオークション品だけでなく入札しなくても買える即売品もあり、この露光計はまさにそれでした。


9日に注文して届いたのが今日。届いたというより、近くの配送センターに取りに行ったという方が正確かもしれない。
ここ最近ドイツの天気は大雪が降り荒れに荒れまくっているので、配達物は遅れまくってるとラジオで言ってました。


配送元のカメラ屋さん、ちょいと愚痴になりますが対応が不親切で困りました。
代金支払い確定後(PayPalでの支払い)、送付完了確認のメールが届くのかと思いきや何の連絡もなし・・・。
大抵のお店は輸送状況の追跡ができる荷物番号を配送確認のメールで送ってくれるのですが・・・。


3日ぐらいたってから「送付完了確認のメールないんですか。ちょっと不親切じゃないですか」とメールを送ってみました。
「送付確認のメールを送る義務はないし、小さい会社なのでそこまでできない」というこれまた不親切な返事が来ました。
メールには荷物番号が添えられていたのですが、こちらから催促しないと番号送らないなんてちょっとおかしい。
もし何らかのトラブルで配送ミスや、急ぎの品で大幅な延着なんかがあればどうしてくれるんでしょうね。





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さてさて、このWeimar Lus novaという露光計ですが、Feingerätewerk Weimarという会社で製造されたものみたいです。
Weimarということは思いっきりDDRの会社ですね。社名もシンプル故にペンタコンと同じ国営企業だったのかも。
寸法は50x70 mmと手のひらサイズ。1963年に登場し、80年代までこのモデルが製造されたとのこと。
カメラ同様大幅なモデルチェンジがないというのがいかにもDDRっぽいです。


日本のウェブサイトで取り扱い方を解説してくれているところは全くありませんでした。やはりマイナーなのかな。
ドイツのサイトでたまに親切な方が取扱説明書をアップロードしてくれているので、探してみるとやはりありました。
こんなにダイヤルみたいなのがごちゃごちゃ付いていたら、さすがに何が何やらさっぱりわからないので、
取扱説明書が必要です。


これは受光素子がセレン光電池式というもので、電池がいらないタイプです。素子自体が発電するのだとか。
その電力を利用して写真下部の針が振れるようになっています。とにかく原始的な装置らしく、精度は???らしい。
ダイヤルは銀色のと黒色のがグルグル回せるようになっています。故障かなと思うぐらいホントくるくる回ります。


さて使い方ですが、まず黒い円盤で左側の小窓の数値を合わせます。これはフィルムの感光度です。
DINはドイツ独自の規格で、ASAは今日ではポピュラーなISOとほぼ同じ。米国規格協会のものだそうです。
ISO200のフィルムの場合は、黒い円盤の白い印のところに小窓のASA200という数字がくるように合わせます。


銀色の円盤はホントグルグルよく回りますが、向きは写真のものが正しいです。
つまり、1~13までの番号が書かれている半円部が下側にくるようにします。
写真を撮る時、被写体にこの機械の先端に付いてる受光部を向けます。そして針が指す数字を読み取ります。
例えば針が8を指している場合、円盤の数字8を楕円形の枠内に付いている矢印に合わせます。


黒い円盤の上部(写真)についている1000(白)から60(橙色)はカメラのシャッター速度を示しています。
銀色の円盤にある1,4~45という数値はレンズのf値を示しています。


今、写真では楕円形の枠内の数字が8になっています(実際の針は8を指していませんが)。
この時の最適なf値とシャッター速度の組み合わせを、銀色と黒の円盤を使って読み取っていきます。
例えばシャッター速度1/250の時にf値は8にすると適正露光で撮影できますよということになります。
他にもシャッター速度1/500の時はf値5,6、1/125の時はf値は11という具合に。





凄く原始的だけど、露光を調べる手がかりには丁度よいかもしれません。
お天気のよい日、屋外で試してみたいですね。

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