2010年3月29日月曜日

Naumburgの旅 7 路面電車

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マルクトで見た不思議な光景。路面電車のものらしい線路だけど、埋め込まれたまま分断されています。
駅前で単線の小さな路面電車を見かけました。しかし少し変だったのが本数と路線図。
本数は1時間に2本。路線は1つしかなく、駅前とVogelwieseという区間を往復するのみ。
路面電車がある町なら、駅前からマルクトへの路線が存在するはずなのにこの町にはない・・・。一体何故。




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駅を目指して歩いていると後からチンチーンと路面電車の音がしました。
1時間に2本の路線故にもうこの町の路面電車にお目にかかるのは無理かと思っていましたが、
なんと動いている路面電車に会うことができました。
しかしこの車両・・・。どう見ても1960年代のものっぽい。ハレで何度も古いのを見たのでよくわかる。
復刻車両なのか。いや、それにしても何か不自然・・・。



後でNaumburgの路面電車についてサイトで調べてみたところその謎が解けました。
Naumburgにおける路面電車の操業自体は1892年に始まる伝統あるものなのですが、
1979年に中央駅と中心街を回る環状ルートが停止してしまいます。
1986年1月29日から18ヶ月間行なわれた軌道のオーバーホールを経て、
1987年6月に1路線だけですが10分間隔の運行を再開します。

ドイツ再統一の後、Naumburgの路面電車は新しい試練に遭遇します。
利用者数が半減し、さらに環状路線は悪条件のためにいつまでも再開されませんでした。
Naumburgの人々は路面電車保護のために立ち上がり、市民団体を結成します。
1991年、市議会は一度路面電車の存続を決定しました。新しい軌道が敷設されることになっていましたが、
次の年も工事は停滞し、とうとう路面電車存続のための決定的な町の決議は得られず、
工事は中止され、路面電車の代わりに1993年には3つのバス路線が新設されました。

1992年の路面電車操業100周年歳時に短い区間を往復運転したものの、
その後は軌道設備の殆どがアスファルトで埋められてしまいました。マルクトで見たのもそれだったのでしょう。
車両の殆どは廃車になり解体されました。
1993年には観光目的のために路面電車を民間の交通会社に貸与することを決定します。

1994年、路面電車操業が路面電車愛好会によって設立されたナウムブルク路面電車株式会社に貸与されます。
1994年来、残った軌道を用いて幾日間かの操業を始めます。
それらの軌道は徐々に延長され、1994年には250メートルだったのが今日には2.5キロになりました。

1999年、路面電車会社と市は新しい契約を結びます。
ナウムブルク市が中央駅からSalztorまでの路線を再建を援助することに賛同したのでした。
以降、2004年には新路線も開業し、2007年からは毎日運行するようになりました。


参考サイト:http://www.naumburger-strassenbahn.de/historie_d.htm


路面電車の車両は、ノスタルジックな雰囲気を出すために、
あちこちから古いものをもらってきて利用しているのだとか。どおりで古すぎるはずだ。



しかしまぁ、路面電車存続のためにこのような運動があったとは知りませんでした。
そんなそんな貴重なものを最後の最後で見れてよかったなー。

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